精密板金加工コラム

SUS溶接とは?

― ステンレス溶接で重要なポイント ― 
ステンレス(SUS)は、耐食性や美観に優れた材料ですが、 
実は「溶接が難しい材料」とも言われています。 
精密板金加工では、 
筐体・カバー・架台・食品機器など、 
多くの製品でSUS溶接が行われています。 
しかし、鉄(SPCC)と同じ感覚で溶接すると、 
焼け 
歪み 
錆び 
強度低下 
などの問題が発生しやすくなります。 
今回は、SUS溶接の特徴と注意点を分かりやすく解説します。 
 
 
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なぜSUS溶接は難しいのか? 
 

ステンレスは熱の影響を受けやすい材料です。 
特にSUS304などは、 
熱膨張が大きい 
熱が逃げにくい 
加熱で変色しやすい 
という特徴があります。 
そのため、溶接時に歪みや焼けが発生しやすくなります。 
 

SUS溶接

SUS溶接でよく使われる方法 
 

●TIG溶接(ティグ溶接) 
精密板金で最も多く使われる方法です。 
特徴 
仕上がりがきれい 
薄板に強い 
精密溶接向き 
歪みを抑えやすい 
主な用途 
医療機器 
食品機器 
外観部品 
精密筐体 
→「見た目重視」の溶接方法 
● 半自動溶接(MIG溶接) 
生産性重視の溶接です。 
特徴 
作業速度が速い 
厚板向き 
大型製品向き 
注意点 
スパッタが出やすい 
外観品質はTIGより劣る 
→ 構造物や大型製品向け 
 

SUS溶接で発生する“焼け”とは? 
 

溶接後に茶色や青色に変色する現象を 
「溶接焼け」と言います。 
これは高温で酸化した状態です。 
実はこの焼け部分は、 
→ 耐食性が低下しています 
つまり、放置すると錆びの原因になります。 
 

焼け取りが重要な理由 
 

SUS溶接では、溶接後に 
焼け取り 
酸洗い 
不動態化処理 
を行うことがあります。 
これにより、 
表面をきれいにする 
耐食性を回復させる 
ことができます。 
特に食品機器や医療関係では重要な工程です。 
 

 SUS溶接で発生しやすい問題 
 

◎ 歪み 
熱膨張が大きく、変形しやすい 
◎ ピンホール 
ガス不足などで穴が発生 
◎ 溶接割れ 
条件不適合で発生 
◎ もらい錆 
鉄粉付着による錆び 
 

【もらい錆】に注意 
 

ステンレス自体ではなく、 
鉄粉 
グラインダー共有 
作業台 
などから錆びることがあります。 
これを「もらい錆」と言います。 
そのため現場では、 
SUS専用工具 
SUS専用作業場 
を分けることもあります。 
 

精密板金で重要なポイント 
 

SUS溶接では、 
外観品質 
歪み管理 
焼け対策 
仕上げ品質 
が非常に重要です。 
特に精密板金では、 
「溶接できればOK」ではなく、 
→ “見た目まで含めて品質” 
が求められます。 
 

SUS溶接は、鉄とは違う知識と技術が必要です。 
特に重要なのは、 
熱管理 
焼け対策 
歪み対策 
仕上げ処理 
です。 
適切な溶接管理を行うことで、 
SUS本来の耐食性・美観・品質を最大限に活かすことができます。 
 
 

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