鉄の比重とは?|ものづくりの基礎を支える定番素材
鉄(Fe)の比重は 約7.85。
水(比重1.0)と比べると約7.85倍の重さがあり、
アルミ(2.7)よりもずっしりとした“重み”を持つ金属です。
「比重」とは、同じ体積あたりの重さの割合を表す数値で、
金属の性質を知る上での基本データ。
比重が高いほど密度が大きく、剛性や強度に優れた傾向があります。
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鉄の魅力:強度とコストバランス
鉄は古くから建築、機械、車、インフラなど、
あらゆる産業を支えてきた基本素材です。
精密板金加工の現場でも、鉄は「扱いやすく、丈夫で、コストが安定している」万能素材として活躍しています。
主な特徴は次の通りです。
・強度・剛性が高く、構造部品に最適
・ 加工性が良く、レーザー・曲げ・溶接・塗装に対応
・ コストパフォーマンスが高い
・ 表面処理(メッキ・塗装)で耐食性を向上できる

比重がもたらす“安定感”
鉄の比重が高い=密度が高い=重さによる安定感がある。
たとえば、機械フレームや筐体、設備ベースなど、
「振動を抑えたい」「動かないようにしたい」用途では鉄が最適です。
逆に、「軽くしたい」「持ち運びたい」場合は、
アルミやステンレスへの素材置換が検討されます。
比重の違いは、設計の方向性を決める重要な判断基準です。
精密板金加工での鉄の扱い方
弊社では、SPCC・SPHC・SECCなどの鉄素材を中心に、
レーザー加工、曲げ、タップ、カシメ、溶接、塗装まで一貫対応しています。
鉄は加工性が良い一方で、錆びやすいという弱点があります。
そのため、メッキ処理や焼付塗装などの表面処理を組み合わせ、
外観・耐久性・コストのバランスを最適化しています。
鉄の“重さ”は、構造の安心感と信頼性を生み出す重さ。
見た目以上に「頼りになる素材」なのです。
比重7.85がもたらす安心と信頼
鉄の比重=7.85。
この数字は、軽量化の時代においても変わらぬ価値を持っています。
アルミやステンレスとの比較で軽さ・強さ・コストのバランスを考えると、
「やはり鉄」という結論に至るケースも少なくありません。
精密板金加工では、**“適材適所の素材選定”**が品質を左右します。
その第一歩が、素材の“比重”を理解することなのです。