ステンレスの比重とは?|強さと美しさを支える金属の基本知識
ステンレスの比重は、種類によってやや異なりますが おおよそ7.9〜8.0。
つまり、水の重さを1としたとき、約8倍の重さを持つ金属です。
アルミ(比重2.7)や鉄(比重7.8)と比べると、
ステンレスの比重はしっかりとした重さと密度を持っています。
「比重」は、金属の“軽さ・強さ・加工性”を考えるうえで欠かせない基礎データ。
同じ形の部品でも、素材が変われば重さが大きく変わり、
設計やコスト、運搬性にも影響を与えます。
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アルミの比重とは?|精密板金加工で知っておきたい素材選定のポイント
ステンレスが選ばれる理由
ステンレスの最大の特徴は、強度と耐食性のバランスの良さです。
精密板金の現場では、見た目・強さ・清潔さが求められる部品に多く採用されています。
・サビに強く、長寿命
・ 鏡面仕上げなどの外観処理が美しい
・ 食品・医療・通信機器など衛生性が求められる業界で活躍
・ 溶接・研磨・カシメなどの加工適性も高い
軽さではアルミに劣りますが、
その分、剛性・耐久性・質感で上回る特性を持っています。

比重の違いが与える設計への影響
ステンレスの比重が高い=密度が高い=重い。
つまり、同じ形状でもステンレスを使うと重厚感や安定感が出ます。
一方で、製品の軽量化が求められる場合にはアルミやチタンを選ぶなど、
用途に応じた素材選定が欠かせません。
設計段階で「比重」を意識することで、
製品の重量バランス・耐久性・加工コストの最適化が可能になります。
精密板金加工におけるステンレスの扱い
弊社では、ステンレスの特性を最大限に活かすために、
SUS304-2B、SUS430-2B、#400、HL、No.4、BA材等 各種材質に対応し
レーザー加工・曲げ・溶接・研磨まで一貫対応しています。
ステンレスは硬く、バリ取りや変形対策に注意が必要な素材ですが、
熟練の技術によって寸法精度 ±0.01mm の加工を実現しています。
“ステンレスの重さ”は、信頼感と品質を支える証でもあります。
比重を理解することは「最適素材選定」の第一歩
比重=素材の“性格”を知る指標です。
ステンレスの比重(約7.9)を理解することで、
強度・見た目・重量バランスを意識した設計が可能になります。
精密板金加工においても、
強さと美しさを両立する素材選びが、
製品価値を高める重要なポイントです。